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越前たけふ駅周辺で土地を探す|将来性とエリアの選び方

文・設計部 監修・川端 武志
越前たけふ駅周辺で土地を探す|将来性とエリアの選び方

この記事のポイント

  • 越前たけふ駅周辺は徒歩圏の物件が少なく、車移動が前提の土地探しになります
  • 町丁ごとに用途地域や建ぺい率・容積率が異なるので、現地での確認が欠かせません
  • 建築条件なし土地と分譲地は、自由度と造成状況のどちらを取るかで選び分けます
  • 上下水道の整備状況やセットバックの有無は価格差に直結します。契約前に必ず確認してください
  • 移住・定住補助は要件が細かいので、契約前に市の窓口へ問い合わせて確認するのが安全です

越前たけふ駅は北陸新幹線開業で注目されますが、駅周辺は徒歩圏の物件が少なく車移動前提のエリアが中心です。この記事では土地相場やエリアごとの特徴、建築条件なし土地と分譲地の選び方から購入までの流れをまとめて解説します。

越前市での土地探しとは、希望するエリアや価格、交通の利便性、周辺環境などを確認し、住宅などの用途に合う土地を見つけることです。 法律上の制限や地盤、上下水道の状況もあわせて確認すると、購入後の計画を立てやすくなります。


越前たけふ駅周辺の土地相場と価格帯の目安

越前たけふ駅周辺の土地は坪単価3万円台後半から7万円程度の幅があり、駅からの距離や用途地域によって価格差が大きいのが実情です。

坪単価・区画面積別の価格イメージ

最寄りとなる粟田部町や清水頭町では、坪単価3.6万円台から7万円台の売地が見られます。清水頭町では110万円・30.99坪(要セットバック・現況渡し)、粟田部町では320万円・50.03坪、439.8万円・207.76平方メートルという事例が確認できました。同じ駅圏でも、土地の形状や接道条件次第で単価は上下します。

区画面積の目安としては、50坪前後のコンパクトな区画から200坪クラスの事業用地まで、幅広い物件が流通しています。一般的な戸建て用地では60〜90坪程度が主流ですが、越前市内では100坪を超える広い区画も手に入りやすいのが特徴です。土地が広くなれば総額は上がりやすいものの、坪単価自体は郊外ほど抑えられます。

不動産情報ライブラリの実取引データを見ると、越前市内の土地(宅地)取引は地域差が大きく、売り出し価格ではなく実際に成約した取引の集計値である点に注意が必要です。駅周辺の売地事例とは対象となる地点・時期が異なり、単純に同一視はできません。駅周辺の個別物件はこれより低い水準のものも多く、エリア内でも価格差が大きいと捉えておきましょう。

周辺エリアとの価格比較表

駅からの距離が離れるほど総額が下がりやすい傾向は、複数の掲載事例からも読み取れます。武生駅徒歩42分の広瀬町は461.6万円から647.7万円(166.31〜237.92平方メートル)、王子保駅徒歩27分の向陽町は坪単価6.5万〜6.6万円台でした。北府駅徒歩63分の大虫町では、坪単価3.0万円程度という事例もあります。

エリア(最寄駅)

価格帯の目安

坪単価の目安

粟田部町(越前たけふ駅)

320万〜440万円前後

6万〜7万円

広瀬町(武生駅徒歩42分)

460万〜650万円前後

2万〜4万円台

向陽町(王子保駅徒歩27分)

470万円台

6万〜7万円

大虫町(北府駅徒歩63分)

180万円前後

3万円前後

福井県の地価調査による越前市の住宅地の基準地価格・変動率も、先に触れた内容と重なります。ただし基準地価は実際の取引価格そのものではなく、あくまで標準的な地点の指標値です。越前市内の地価は大きく値崩れしておらず、この水準が土地探しの心理的な目安になります。

越前たけふ駅が越前市の土地需要にもたらした変化

新幹線開業は越前市に人の流れをもたらしましたが、駅周辺の土地需要に直結する再開発計画や人口増加の裏付けまでは、現時点のデータからは見えてきません。

北陸新幹線開業による人の流れの変化

越前たけふ駅は、北陸新幹線延伸に合わせて開業した福井県内唯一の新駅です。開業後は県内訪問者数が増え、丹南地域(鯖江市・越前市・越前町・南越前町・池田町)でも新規来訪者や県外・中京圏からの訪問が目立つようになりました。

ただしこれは観光・交流人口の広がりを示す数字であり、そのまま定住人口の増加を意味するわけではありません。財務省北陸財務局の資料でも、丹南エリアでは新幹線駅からの周遊促進がなお課題として挙げられています。駅ができて訪れる人は増えましたが、そこに住む人が自動的に増えるとは限りません。観光客の多さと、実際にその土地へ移り住んで家を建てる人の多さは、本来は別のものさしで測る必要があります。土地探しの場面でも、この二つを混同しないようにしてください。

一方で、事業用地の広告では「駅まで車で5分」「武生ICまで車で5分」といった交通利便性が訴求材料として使われています。駅と高速道路の両方へのアクセスのよさは、土地の価値を語るうえで実際に重視される要素です。新幹線の駅そのものよりも、日常の足としての車移動のしやすさが評価されている面が大きいと見るほうが実情に近いといえます。通勤や買い物で車を使う暮らしを前提にするなら、駅までの近さだけでなく、ICや国道までの距離も合わせて確認しておきましょう。

駅周辺の再開発・区画整理の動き

駅周辺では、駅東側にパーク&ライド駐車場、駅西側に駅西交通広場と道の駅が整備されています。パーク&ライド駐車場は第1〜第4駐車場で計533台分の規模です。道の駅「越前たけふ」には飲食店や地元名産品の売り場があり、駅を中心としたにぎわいの拠点になっています。

令和9年1月15日からは、目的外駐車や長時間駐車を抑える目的でパーク&ライド駐車場の有料化が予定されています。駅周辺の利用ルールは今後も段階的に整えられていく見込みです。一方で、駅周辺の宅地を対象とした大規模な区画整理事業の具体的な進捗については、今回確認できる公的資料の範囲では詳細がつかめませんでした。駅前がにぎわいつつある一方、住宅地としての面整備はこれから進む段階にあると捉えるのが実態に近いでしょう。駅前の商業・交流機能と、住宅地としての区画整理は、進むスピードも時期も別々だと考えてください。「駅が賑わっているから周辺の住宅地もすぐに整う」と早合点しないことです。

路線バスは駅から約1.4キロ離れた「塚町口」停留所が最寄りで、徒歩ではおよそ20分かかります。駅自体にバス停留所は無く、以前あったシャトルバスも令和7年3月15日で運行を終えました。公共交通だけで生活を組み立てるのは難しいエリアだと理解したうえで、土地探しを進める必要があります。車を手放せない暮らしになる可能性が高いため、駐車スペースを広めに確保できる区画かどうかも、見学時に合わせて確認しておきましょう。

今後の人口・世帯数の見通し

前述の通り、越前市の人口は減少傾向にある一方で世帯数は増加しており、一世帯あたりの人数が小さくなっていることがうかがえます。つまり、単身世帯や二人世帯が増えていると考えられます。子育て世帯が土地を探す場合でも、周囲に広がっているのは必ずしも同じような子育て世帯ばかりではないという前提で地域を見ておくほうが、実態に合っています。

この傾向は、土地選びにも静かに影響します。世帯数が増え続けている間は、コンパクトな区画や小ぶりな住宅への需要が一定数残りやすいと考えられます。ただし人口そのものの減少が続く場合、将来的に郊外の広い区画は需要の選別が進むかもしれません。広い土地を安く確保できる魅力はありますが、将来の売却や資産としての値動きまで見据えるなら、区画の大きさだけで決めないこと。生活動線や周辺施設との距離感も含めて判断材料にしてください。

越前たけふ駅周辺エリアの特徴と選び方

越前たけふ駅周辺は徒歩圏に土地がほとんどなく、車移動を前提にどのエリアを選ぶかが土地選びの最初の分かれ道になります。

駅徒歩圏と車移動前提エリアの違い

前述の通り同駅周辺は駅から離れた区画が中心で、実質的には車での移動が前提のエリアです。武生駅周辺や王子保駅周辺まで視野を広げても、徒歩20〜40分台の物件が中心になります。駅近の利便性よりも、道路事情や駐車のしやすさを重視する探し方になるのが実情です。

このエリアで土地を探すなら、「駅から徒歩何分か」よりも「中心駅や武生IC、国道8号までの車移動が何分か」を基準に考えるほうが現実的です。毎日の通勤・通学、買い物の動線を思い浮かべながら、車での所要時間で候補地を絞り込んでいきましょう。

車移動が前提になると、土地そのものの価格だけで判断しないことです。前面道路の幅員や冬場の除雪状況、来客用の駐車スペースを何台分確保できるかも合わせて確認します。共働き世帯なら通勤時間帯の交通量、休日に買い物へ出かける頻度も、候補地を比べる材料になるでしょう。駅からの距離表示だけを見て決めてしまうと、実際に住み始めてから想定以上に車移動の負担が大きいと感じるケースもあります。内見の際は実際に車で走ってみて、所要時間を体感しておくと判断材料が増えます。

閑静な住宅地タイプの分譲地の特徴

王子保駅徒歩27分の向陽町のように、「閑静な住宅地」「国道8号線へのアクセス良好」「緑があふれる自然豊かな環境」といった言葉で紹介される分譲地もあります。こうしたエリアは周囲に田畑や緑地が残り、夜間の静けさを重視する子育て世帯には魅力的な選択肢です。

その反面、静かな環境は生活利便施設からの距離があることとほぼセットになっています。静けさを最優先するならこうしたタイプの分譲地が向いていますが、日常の買い物や通院の頻度が高い家庭には、もう一段利便性の高いエリアとの比較検討をおすすめします。

夜間に静かな環境を望む方は、周辺にどの程度の住宅や田畑が残っているかを確認します。将来的に新たな区画が造成される余地があるかも見ておくと、入居後の環境変化を見込みやすくなります。逆に日中は子どもの声や車の出入りが気になりにくい立地でも、夜間の街灯の少なさが防犯面で気になるという声も出やすい点です。静けさと利便性はトレードオフになりやすく、休日と平日、昼と夜の両方の時間帯で現地の雰囲気を確かめておくと判断材料が増えます。

買い物施設・生活インフラが整ったエリア

越前市平出の分譲地のように、「買い物施設が点在」する立地をうたう区画もあります。60〜75坪超の区画が中心で、周辺にスーパーやコンビニが点在するタイプです。北日野小学校や認定こども園、コンビニエンスストアまで徒歩3〜8分という生活密着型の立地例も見られます。子育て中の家庭にとっては、送迎や買い物の負担が小さくなる立地です。

このタイプのエリアは、静けさよりも日々の暮らしやすさを優先したい方に向いています。賑わいをある程度許容できるなら利便性の恩恵のほうが大きく、逆に静けさを最優先する方には物足りなく感じられるでしょう。どちらを取るかは、家族の生活リズムと車の有無で判断するのが実務的です。

共働きで日中は家族が外出していることが多い家庭ほど、短時間で買い物や送迎を済ませられる立地のメリットを実感しやすくなります。反対に在宅時間が長く自宅での時間をゆったり過ごしたい家庭には、多少不便でも静けさを優先したエリアのほうが満足度が高くなることもあります。同じ「生活インフラが近い」という条件でも、家族構成や働き方によって受け止め方が変わります。

学校区・子育て環境で選ぶ場合のポイント

越前市では住所地ごとに通学する小学校・中学校が指定されています。実際の掲載事例でも、北山町は大虫小学校・武生第一中学校区、千福町は武生南小学校区、村国1丁目は国高小学校区、高瀬や沢町は武生西小学校区、広瀬町は神山小学校区というように、町丁ごとに通学区が異なるのが実情です。家庭の事情で指定校以外への通学を希望する場合は、教育委員会学校教育課への相談が欠かせません。

子育て世帯が土地を探す際は、価格や広さだけでなく、通学距離や通学路の安全性も確認します。検討している土地がどの学校区に当たるかは、候補地を絞り込んだ段階で市の窓口や通学区域の資料で確認しておくと、入居後のミスマッチを防げます。

同じ町丁内でも区画の位置によって最寄りの通学路が変わることがあります。学校までの実際の距離だけでなく、歩道の有無や交通量の多い道路を横断する必要があるかどうかも、現地で確かめておくと判断の精度が上がります。兄弟姉妹の年齢が離れている家庭では、進学のタイミングで通う学校が変わる可能性も踏まえ、長期的な視点で住みやすさを見極めます。土地探しの段階で候補地を複数残しておき、学校区の情報と合わせて比較検討する進め方が現実的です。

越前市内で土地探しの対象になりやすい主なエリア

越前市内で土地探しの対象になりやすいのは広瀬町・村国・粟田部町など町丁ごとに特徴が分かれるエリアで、通学区や用途地域の違いを踏まえて候補を絞り込むのが近道です。

広瀬町エリアの特徴

広瀬町は、建築条件なしの分譲地が「残り18区画」として売り出されるなど、まとまった区画数の分譲地が見られるエリアです。価格帯は461.6万円から647.7万円(166.31〜237.92平方メートル)が中心で、建ぺい率60%・容積率200%、武生駅徒歩42分という立地です。別の事例では200万円・297平方メートル(神山小学校区)、733.6万円・485平方メートルといった価格差も見られ、同じ町内でも区画によって条件がかなり異なります。

候補に入れる際は、現地の不動産会社や越前市の空き家バンク・おうちナビで最新の売地情報を直接確認するとよいでしょう。

四郎丸町エリアの特徴

四郎丸町は越前たけふ駅から車でおよそ10分の距離にあり、330万円・180.00平方メートル(坪単価約6万607円)の売地事例があります。押田エリアは地元の不動産会社の所在地として名前が挙がるものの、町内の売地情報そのものは限られているのが実情です。このエリアを検討するなら、駅や武生ICまでの車移動時間を基準に、候補地の範囲を広めに取って探すのが現実的です。

村国エリアの特徴

村国エリアは「人気の村国エリア、ゆとりある敷地」として紹介される事例があります。村国1丁目では650万円・438.42平方メートル(132.62坪)、用途地域は第一種住居地域、建ぺい率60%・容積率200%、国高小学校区という条件です。西側6.0メートル市道に接道し、公共上下水道も整っていますが、土地の一部が土砂災害警戒区域にかかっているとの注意書きが付く物件もあります。価格や広さが魅力的でも、こうした注意書きは契約前に必ず確認しておきたいポイントです。

村国エリアと隣接する立地のため、あわせて候補に入れて現地の不動産会社に問い合わせてみるのもひとつの方法です。

粟田部・北山町エリアの特徴

粟田部町は越前たけふ駅の最寄りエリアとして売地事例が複数あり、価格帯は以下のとおりです。

価格

面積

坪単価

320万円

165.41平方メートル

6.4万円

439.8万円

207.76平方メートル

7.0万円

417.6万円

197.2平方メートル

約7.0万円

駅に近い分、他エリアより坪単価がやや高めに出る傾向が見て取れます。土地探しを進めるうえで、駅近の利便性と価格のバランスをどう取るかで迷う方も多いのではないでしょうか。

北山町では650万円・320.60平方メートルの事例があり、大虫小学校・武生第一中学校区、用途地域は無指定、接道幅員約6メートル、公共上下水道、建ぺい率60%・容積率200%という条件です。用途地域が「無指定」の土地は用途の制限が比較的緩やかな反面、建築計画によっては思わぬ制約が出ることもあります。早めに建築会社へ相談しておくと安心です。

建築条件なし土地と分譲地、どちらを選ぶか

建築会社を自由に選びたいなら建築条件なし土地、造成済みで手間を減らしたいなら分譲地が向いており、どちらを選ぶかは家づくりへのこだわりの強さで決まります。

建築条件なし土地のメリットと注意点

建築条件なし土地は、土地の購入と建物の建築会社選びを切り離せる点が最大の利点です。越前市内でも「建築条件なし」を明示する物件がいくつか見られ、大虫町の180万円の売地や、広瀬町の分譲地(残り18区画)などがその例に当たります。好みの工務店やハウスメーカーをじっくり比較検討できるため、間取りやデザインにこだわりたい方には向いているでしょう。

一方で、土地だけを先に決める分、建築費用や工期の見通しは自分で立てる必要があります。造成やインフラ引き込みが済んでいない土地の場合、追加費用が発生することもあるため、土地価格だけで判断せず、建築費用まで含めた総予算で比較してみてください。セットバックが必要な土地や、上下水道の引き込みが済んでいない土地では、建築条件なしならではの自由度の高さが、そのまま追加コストの見極めの難しさにもつながります。実のところ、どこまでを「土地代」とみなすか、どこからが「建築の追加費用」になるのかという線引きに迷う方は少なくありません。

分譲地のメリットと注意点

分譲地は、道路や上下水道などのインフラがあらかじめ整備されているケースが多く、土地の形状も整っているため、造成の手間や追加費用を抑えやすい利点があります。積水ハウスの「コモンステージ越前市平出」(60〜75坪超、買い物施設点在)や、永和建設工業による広瀬町・向陽町の分譲地のように、区画数や造成状況が明記されている物件は、現地を見た時点で土地の状態をイメージしやすいのが特徴です。

その代わり、分譲地では建築会社が指定されている、いわゆる建築条件付きのケースも見られます。デザインや仕様の自由度は建築条件なし土地に比べてやや制約を受けることがあるため、間取りへのこだわりが強い方は、契約前に建築条件の有無を必ず確認してください。区画数が決まっている分、人気の区画から埋まっていく傾向もあります。気になる分譲地が見つかったら、早めに問い合わせておくと安心です。

土地選びで確認すべき法規制・インフラの基礎知識

土地の価格や立地だけでなく、用途地域・セットバックの有無・上下水道の整備状況まで確認して初めて、安心して家を建てられる土地かどうかが判断できます。

用途地域と建ぺい率・容積率の確認方法

用途地域は、建物の用途や建ぺい率・容積率、高さの制限などを定めるルールです。越前市内の実例を見ても、村国1丁目は第一種住居地域、北山町は無指定というように、町丁によって指定が異なります。建ぺい率・容積率も、60%・200%(平出・粟田部44字・北山町・村国)、60%・100%(清水頭町)、80%・200%(粟田部町)など物件ごとに差があります。角地では建ぺい率が緩和されて70%になるケースもあるようです。

用途地域や建ぺい率・容積率は、候補地が決まった段階で越前市の都市計画図や窓口で確認すると確実です。同じ広さの土地でも、容積率が200%と100%では建てられる延床面積が倍近く変わることもあります。希望する間取りの規模が決まっている方ほど、早い段階での確認をおすすめします。

セットバックが必要な土地の見分け方

セットバックとは、前面道路の幅が建築基準法上の基準に満たない場合に、敷地の一部を道路として後退させる制度です。越前市内でも、清水頭町の売地が「要セットバック・現況渡し」と明記されている例があります。価格が周辺より割安に見える土地には、こうした条件が隠れていることがあるので注意しましょう。

セットバックが必要な土地は、実際に建物を建てられる面積が登記上の面積より小さくなります。価格の安さだけで飛びつかず、前面道路の幅員と、セットバック後に使える実質的な敷地面積を、不動産会社や建築会社に確認してから判断してください。

上下水道・都市ガスの整備状況

上下水道の整備状況は物件ごとに差が大きく、「公共上水・公共下水が引込済み」の土地もあれば、「前面道路に本管はあるが引き込みは買主負担」「上下水道引込なし」という土地も見られます。引き込みが済んでいない土地では、数十万円から百万円単位の追加費用がかかることもあります。価格を比較する際は、引き込み済みかどうかを必ず確認してください。

都市ガスは越前市の一部区域が供給エリアとなっているため、候補地が供給区域内かを確認する必要があります。供給区域外ではLPガスやオール電化などを前提に設備計画を検討します。水まわりの設備計画は建物本体の予算にも関わってきます。越前市で土地探しをする段階からガスの種類を確認しておくと、後の資金計画を立てやすくなります。

越前たけふ駅周辺で土地を探すときに注意したい点

新幹線沿線というだけで判断せず、騒音や地盤、人口動態といった目に見えにくいリスクまで確認してから土地を決めることが、後悔しない土地選びにつながります。

新幹線の騒音・振動への配慮

新幹線の線路に近い土地では、走行音や振動が気になるかどうかを現地で確認しておきたいところです。窓の位置や部屋の配置を工夫すると体感的な影響を抑えられる場合もありますので、気になる方は建築会社に相談してみてください。

将来の人口動態による資産価値の変動リスク

越前市の人口は、令和7年国勢調査の速報集計で79,324人となりました。2020年調査との比較では1,287人の減少です。一方で世帯数は2,230世帯増えており、人口減少と世帯増加が同時に進んでいる状況がうかがえます。こうした人口動態からは、将来的に土地の資産価値が緩やかに変化していく可能性が読み取れるでしょう。

福井県の地価調査では、越前市の住宅地の平均変動率は令和8年調査で0.4%とプラスに転じました。地価が急落しているわけではありませんが、同じ水準がこの先も続くとは限りません。資産価値を重視するなら、人口が集中しやすい駅周辺や生活利便施設に近いエリアを選んだほうが、長期的な値下がりリスクを抑えやすいと考えられます。

造成地特有の地盤・排水の確認ポイント

造成された土地は、盛土や切土の状況によって地盤の強さが変わってきます。越前市内の売地情報でも、村国1丁目や矢放町のように「土地の一部が土砂災害警戒区域にかかっている」という注記が付く事例が複数見られました。こうした土地を検討する際は、購入前にハザードマップで区域指定の範囲を必ず確認してください。

防災科学技術研究所の地震ハザード情報によると、越前市中心部付近の地点では、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率はおよそ4.3%、震度5強以上ではおよそ26.4%と算出されています。これは市内の1地点(250メートルメッシュ)における値であり、場所によって地盤条件は異なるため、市全体を代表する数値とは言えません。あくまで参考情報として捉えたうえで、気になる土地があれば個別に地盤調査やハザードマップでの確認を行いましょう。排水についても、造成地は雨水の流れる方向が周辺の道路や水路との関係で決まりますので、大雨時の水はけについて近隣での聞き取りや現地確認をしておくと安心です。

土地探しから購入までの具体的な流れ

土地探しは、希望条件と予算を先に固めてから候補地を絞り込み、現地見学と区画図の確認を経て契約に進む流れが基本です。

希望条件の整理と予算の決め方

土地探しを始める前に、エリア・予算・建てたい家の規模・優先条件を整理しておくと、候補地を効率よく絞り込めます。不動産情報サイトの検索条件を見ても、価格帯、土地面積、駅徒歩分数、建築条件の有無、角地や南道路といったこだわり条件が、実際の絞り込みの軸として使われています。土地の予算だけでなく、建物本体の費用や諸費用まで含めた総予算を先に決めておくと、後々の資金計画のブレを防ぎやすくなります。

優先順位をつける際は、「譲れない条件」と「妥協できる条件」を分けて考えると進めやすいでしょう。たとえば学校区は譲れないが、駅からの距離は多少妥協できる、といった形で条件に優先順位をつけると、候補地は自然と絞られていきます。

現地見学・区画図の見方

候補地が決まったら、実際に現地へ足を運んで確認しましょう。物件情報には区画図や現地案内図、前面道路の写真が用意されていることが多いので、現地では区画図と実際の境界杭の位置を照らし合わせておくと安心です。道路との高低差、隣地との境界、電柱や側溝の位置も図面だけではわかりにくい部分ですので、現地で目視しておくことをおすすめします。

平日と休日、朝と夕方など、時間帯を変えて複数回訪れると、交通量や周辺の雰囲気の違いにも気づきやすくなります。車移動が前提のエリアでは、通勤時間帯の道路の混み具合を確認しておくと、入居後の生活をより具体的にイメージできるでしょう。

土地売買契約から引き渡しまでの流れ

土地の取引は、不動産会社の媒介(仲介)を通じて進むのが一般的です。媒介契約には複数の類型があり、物件情報の公開範囲や契約の進め方が異なります。契約前に担当者から説明を受け、内容を理解しておきましょう。契約時には重要事項説明を受け、用途地域や接道状況、インフラの整備状況といった、これまでの章で触れてきた確認事項を改めてチェックします。

契約後は、手付金の支払い、ローンを利用する場合は金融機関の審査、決済・引き渡しという流れで進みます。引き渡し時には境界の確認や、必要に応じて測量結果を確認し、登記手続きを経て土地の所有権が移転します。スケジュールには余裕を持たせておくと、万一手続きが遅れても落ち着いて対応できます。

土地購入にかかる費用とローンの基礎知識

土地購入では物件価格のほかに仲介手数料や登記費用などの諸費用がかかります。建物の着工時期とローンの組み方は、事前に調整しておきたいポイントです。

仲介手数料・登記費用など諸費用の目安

仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づく告示で上限額が定められています。物件価格が800万円以下の宅地建物については、令和6年7月1日以降、仲介業者が売主・買主の一方から受け取れる上限は33万円(税込)以内とされています。越前市内で見られるような数百万円台の土地であれば、この特例が関わってくるケースも少なくありません。

このほか、所有権移転登記や抵当権設定登記にかかる登録免許税、司法書士への報酬、印紙税がかかります。土地の状態によっては測量費用も諸費用として発生します。物件ごとに諸費用の内訳が個別に提示されることもありますので、契約前には必ず明細を確認し、総額でいくらかかるのかを把握しておきましょう。

土地先行ローンを利用する際の注意点

土地を先に購入し、建物の着工を後から行う場合、金融機関によっては土地先行融資やつなぎ融資を利用します。一般的な住宅ローンは建物の完成後に実行されることが多いため、土地だけを先に取得する段階では、利用する融資の金利や諸費用が別途発生する場合があります。

建築条件なし土地で建築会社をじっくり選びたい場合、土地の決済から建物の着工までの期間が空きやすくなります。その間のつなぎ融資の負担も、あらかじめ考慮しておきたいところです。金融機関によって取り扱いや条件が異なりますので、土地を契約する前の段階で、利用予定の金融機関に土地先行ローンの可否と条件を確認しておくと、資金計画で慌てずに済みます。

越前市の土地探しで使える公的な制度・補助の確認方法

越前市では住宅の新築や中古住宅の取得に対する補助制度が用意されています。申請のタイミングや要件を事前に確認しておくことで、活用できる補助を取りこぼさずに済みます。

移住・定住関連の補助制度の調べ方

越前市は、住宅を取得・リフォームして市内に定住する人を対象に、住宅支援補助金を交付しています(令和8年度制度)。市全域が対象で、住宅を新築または取得する場合は最大170万円、市の空き家バンク「おうちナビ」に登録された中古住宅を取得する場合は最大190万円の補助が受けられます。中古住宅のリフォームについても、購入者は最大140万円、賃貸する大家は最大120万円の補助制度が設けられています。

新築住宅取得事業の補助額は、基本額10万円に該当する加算を積み上げる仕組みになっており、最大170万円まで上乗せされます。建替えで30万円、防火地域で50万円(準防火地域は25万円)、特定の新婚世帯で30万円(夫婦とも婚姻時29歳以下なら60万円)、就農や伝統産業への就労で20万円といった加算項目があります。対象となるのは子育て世帯や新婚世帯、パートナーシップ宣誓者、県外や進学を機に越前市へ移住する人、就農者、伝統産業に就く人などです。なお、市税を滞納している場合は対象外となります。

補助を受けるには、居宅の床面積が70平方メートル以上であること、申請者の持分が2分の1以上であること、取得した住宅に10年以上住み、住民登録をすることなどの要件を満たす必要があります。手続きの面では、契約を結ぶ前に建築住宅課へ相談し、事前確認書を提出しておくことが欠かせません。令和8年4月1日からは契約締結前までに申請し、結果の通知(およそ1週間)を受けてから契約する流れになっています。事前確認前に契約や工事を始めてしまうと、補助の対象外になってしまうので注意してください。

このほか、全国から越前市へ移住して就職する人を対象にしたU・Iターン移住就職等支援事業もあります。全国型は単身5万円・世帯10万円、東京圏からの移住者を対象とする東京圏型は単身60万円・世帯100万円が支給されます。移住支援サイト「ただいま、越前市!」では住まい探しや仕事探しの情報がまとめられており、移住サポーターが物件や周辺施設の案内も行っています。制度は年度ごとに内容が見直されることがあるため、土地探しと並行して、越前市建設部建築住宅課(電話0778-22-3074、受付は月曜から金曜の午前8時30分から午後5時15分まで、祝日を除く)に直接問い合わせ、最新の要件を確認しておくと安心です。

越前たけふ駅周辺で土地探しをする際によくある疑問への考え方

駅近と郊外のどちらを選ぶかは、資産価値と暮らしやすさのどちらを優先するかで決まります。将来の売却まで見据えるなら、生活利便性の高さを基準に選ぶのが無難です。

駅近と郊外、どちらが資産価値を維持しやすいか

越前たけふ駅周辺は駅徒歩圏に土地がほとんどなく、駅近という選択肢自体が限られているのが実情です。そのため「駅近か郊外か」という問いは、実際には「越前たけふ駅や武生駅へ車で近いエリアか、それとも車移動の負担が大きい郊外か」という問いに置き換わります。

福井県の地価調査では、越前市の住宅地は令和8年調査で平均変動率0.4%とプラスに転じています。ただしこれは市内の基準地の平均値であり、個々の土地の値動きと必ずしも一致するわけではありません。資産価値の維持を重視するなら、駅や主要道路、生活利便施設までの車での所要時間が短いエリアを選ぶ方が、将来的な需要の底堅さにつながりやすいと考えられます。静けさや広さを最優先したい方には郊外の分譲地も十分選択肢になりますが、売却のしやすさまで考えるなら、利便性を取る方が無難な判断と言えます。

将来的な売却も見据えた土地選びのポイント

将来の売却を見据えるなら、用途地域や接道状況、インフラの整備状況が整っている土地を選んでおくのが基本です。これまでの章で触れてきたセットバックの有無や上下水道の引き込み状況は、購入時の判断材料であると同時に、将来その土地を売る際に次の買い手が確認するポイントでもあります。

土地を売却する際の税金は、所有期間によって税率が大きく変わる点にも注意しておきましょう。譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得として、課税長期譲渡所得金額の15%(住民税5%)、5年以下の場合は短期譲渡所得として30%(住民税9%)が基本の税率とされています。この所有期間は土地を取得してからの保有年数を指し、建物の築年数とは別の考え方になります。将来の売却を具体的に考えている方は、購入の時点でこうした税率の違いも頭の片隅に置いておくと、売り時の判断がしやすくなるはずです。


まとめ

越前たけふ駅周辺で土地を探している子育て世代やUIターン検討者には、エリアごとの相場感に加え、用途地域・インフラの確認方法、分譲地か建築条件なし土地かという判断軸が参考になるはずです。駅徒歩圏か車移動前提かという点はもちろん、学校区や買い物施設との距離、将来の資産価値まで含めて検討してみてください。暮らし始めてからのギャップを防ぎやすくなります。なお、移住・定住の補助制度は地域や条件によって内容が変わります。気になる土地が見つかったら、早めに市の窓口や公式情報で条件を確認しておくと安心です。

※掲載内容は執筆時点の情報です。最新情報は各自治体・関係機関の公式ホームページをご確認ください。

出典

  1. 【2026年】福井県民に聞いた!福井県内で住みやすい街(駅&自治体)ランキング【アットホーム タウンライブラリー】 — https://www.athome.co.jp/town-library/article/123115/
  2. 【不動産ジャパン】エリア検索結果一覧:福井県越前市の売買物件(土地)を探す — https://www.fudousan.or.jp/property/buy/18/area/list?ptm%5B%5D=0101&m_adr%5B%5D=18209
  3. 不動産情報ライブラリ 不動産取引価格情報(国土交通省)|福井県越前市 — https://www.reinfolib.mlit.go.jp/#xit001
  4. 令和7年国勢調査 人口速報集計(総務省統計局)|福井県越前市 — https://www.e-stat.go.jp/
  5. J-SHIS 地震ハザードステーション(防災科学技術研究所)|福井県越前市 — https://www.j-shis.bosai.go.jp/
  6. 住みたい!を応援します(住宅に関する補助制度) - 越前市 — https://www.city.echizen.lg.jp/office/070/040/teijyu/hojyo.html
  7. 北陸新幹線「越前たけふ駅」のご利用について - 越前市 — https://www.city.echizen.lg.jp/office/030/015/sikibunnbunnrogo.html
  8. 越前市新築住宅取得事業補助金 - 越前市 — https://www.city.echizen.lg.jp/office/070/040/teijyu/shinchikujyuutakusyutoku.html
  9. No.3208 長期譲渡所得の税額の計算|国税庁 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3208.htm
  10. 建設産業・不動産業:<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ - 国土交通省 — https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000013.html
  11. 通学指定校について - 越前市 — https://www.city.echizen.lg.jp/office/090/010/tuugakushiteikou.html
  12. 建設産業・不動産業:宅地建物取引業法関係 - 国土交通省 — https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000266.html
  13. https://lfb.mof.go.jp/hokuriku/content/025/2026061102.pdf — https://lfb.mof.go.jp/hokuriku/content/025/2026061102.pdf
  14. https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kanri/30tikatop_d/fil/R803.pdf — https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kanri/30tikatop_d/fil/R803.pdf

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よくある質問

Q. 越前たけふ駅周辺の土地相場はどれくらいですか。
A.

駅周辺の売地は坪単価3万円台後半から7万円程度まで幅があり、エリアや駅からの距離によって差が大きいのが実情です。駅徒歩圏にはほとんど物件がなく、車移動前提の立地が中心になるため、同じ越前たけふ駅を最寄りとする土地でも価格のばらつきが目立ちます。購入検討時は坪単価だけでなく、用途地域や接道状況もあわせて確認すると比較しやすくなります。

Q. 越前たけふ駅から徒歩で通える範囲に土地はありますか。
A.

駅徒歩圏にはほとんど物件がなく、徒歩40分以上かかる売地が多いのが現状です。駅周辺にはバス停留所も少なく、最寄りの路線バス停留所までは徒歩約20分ほどかかるため、実質的には車移動を前提としたエリア選びになります。通勤・通学で駅を日常的に使いたい場合は、この距離感を踏まえて候補地を検討することが大切です。

Q. 建築条件なし土地と分譲地はどちらを選べばよいですか。
A.

建てたい住宅会社がすでに決まっている、または設計の自由度を重視したい場合は建築条件なし土地が向いています。一方、造成済みの区画でインフラ整備や景観の統一感を求めるなら分譲地が安心です。どちらも間取りの自由度・引き渡し時期・造成状況が異なるため、優先したい条件を整理してから選ぶと判断しやすくなります。

Q. 越前市で土地を取得する際に使える補助制度はありますか。
A.

越前市では住宅の新築や取得、リフォームに対する住宅支援補助金が設けられており、新築住宅取得事業では基本額に各種加算を合わせて最大170万円の補助を受けられます。中古住宅取得事業など対象ごとに制度が分かれているため、契約前に越前市建築住宅課へ相談し、要件や申請時期を確認することが欠かせません。

Q. 越前たけふ駅周辺の土地は資産価値を維持しやすいですか。
A.

駅近エリアは利便性への需要が安定しやすい一方、郊外の分譲地は生活環境や子育てのしやすさを重視する層に支持される傾向があります。将来の売却も見据えるなら、用途地域や接道状況、上下水道の整備状況など資産価値に影響する基本条件を確認しておくことが判断材料になります。

監修者

川端 武志

川端 武志

株式会社川端工務店 代表取締役 / 一級建築士

福井県越前市を拠点に、土地探しから設計・施工・アフターまでワンストップで住まいづくりを手がける。地域の気候風土に合わせた、長く快適に暮らせる住宅設計を得意とする。

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